「幕板の高さや奥行きをどう決めれば光がきれいに広がるか」
「光源が見えずに、掃除やメンテナンスがしやすい配置にできるか」
間接照明のリノベーションを考えている人の中には、幕板の設置方法や光源を隠す最適な寸法が気になる方も多いでしょう。
この記事では、幕板を使った間接照明(コーブ照明)の費用相場・施工事例・メリット・デメリットをわかりやすく解説します。
幕板を使った間接照明(コーブ照明)とは何か?

幕板を用いた間接照明は、ホテルのような高級感を演出する代表的な手法です。構造と寸法が仕上がりの美しさを左右します。
壁や天井に幕板を設置してLEDテープを隠す|光だけを楽しむ建築化照明の仕組み

コーブ照明とは、壁面や天井に照明器具を設置するスペースを作り、天井を照らす間接照明の手法です。
幕板や垂れ壁などの建築造作に器具を組み込み、ランプを直接見えないように隠すと、反射光だけを空間に広げます。
光が上方に誘導されるため、天井が高く見え、空間の広がりを強調する視覚効果があります。
リビングの壁際に細長い幕板を設置し、そこから天井をなめるように光を届けると、開放感のある空間を演出できます。
幕板の高さ・出幅・天井との隙間(ファサード幅)の寸法が仕上がりを決める理由

幕板の高さや開口寸法(隙間)は、光の広がり方や明暗のコントラストに大きく影響するため、設計段階でしっかり検討しましょう。
器具を隠す幕板が高すぎると光が遮られて伸びが悪くなり、低すぎると光源が直接見えてしまうため、適切な寸法管理が必要です。
天井面(被照射面)と光源の距離が近いほどコントラストが強くなり、距離を広く取ると光は遠くまで美しく広がります。
リノベ編集部光のグラデーションをどこまで伸ばしたいかに合わせて、天井と幕板の距離の緻密な計算が成功のポイントです。
幕板間接照明を設計・施工するための具体的な寸法と材料


美しい光環境を作るためには、標準的な寸法目安と、光の質を高める素材選びの知識が欠かせません。
幕板の一般的な寸法(高さ150〜200mm、出幅100〜150mm)


リノベーションで天井高に制限があっても、以下の数値を基準に調整すれば、失敗の少ないライティングが可能です。
壁からの引き(出幅)は、光の放出を妨げないよう最小150mm程度を目安の設計がポイントです。
器具を隠す幕板の高さは、器具の高さにそろえるか、+5mm程度高めに設定するのが基本です。
天井への光の広がりを確保するため、天井面から光源までの距離は最低でも300mm以上確保することが推奨されます。
幕板の素材(石膏ボード・MDF・木材)とクロス仕上げ・塗装仕上げの選択肢


幕板の素材には、建築下地として一般的な石膏ボードや、加工性の高いシナランバーコアなどの木質系素材が使われます。
光を受ける天井や幕板の内側は、光を美しく拡散させるために白系のツヤ消し(マット)仕上げが基本です。
ツヤのある素材を使うと光源が映り込み、反射グレアが発生するため、塗装の場合はAEP(アクリルエマルションペイント)などのマット塗装を選びます。
- 天井は凹凸の少ないマットな白クロスや塗装を選び、光を遠くまで届ける
- 幕板の内側も白く仕上げて、反射効率を高め明るさを確保する
- ダークカラーの仕上げは光を吸収するため、演出意図がない限り避ける
仕上げ材の光沢感一つで、光の伸びや質感が大きく変わります。
特に反射グレアを防ぐマット仕上げは、プロの現場でも徹底される重要なルールです。
アルミプロファイルと拡散カバーを使ってLEDの粒々感をなくす方法


LEDテープライト特有の「粒々感(ドット)」を抑えるには、乳白色のアクリル板やフロストカバー付きの器具を選びます。
アルミプロファイル(型材)を使うと、放熱効果を高めながら光を均一に拡散させ、面発光のような美しいラインを作れます。
エッジを薄く見せたい場合は、市販のL型アングルを目隠し板の代わりに使う手法も有効です。
最近では、より均一に光るCOB(チップオンボード)タイプのLEDテープライトを採用し、カバーなしでも美しいラインを作る事例も増えています。
幕板間接照明のポイント


現場でのトラブルを防ぐためには、視認性の検証やメンテナンススペースの確保など、実務的な配慮が不可欠です。
幕板の出幅が狭すぎてLEDテープが見えてしまう「光源の露出」問題の解決


離れた位置から光源が見えないように、断面図で視認性を確認し、器具を壁側奥に配置する「カットオフライン」を検討しましょう。
出幅が十分に取れない場合は、器具を横向きに設置したり、遮光角を調整できるスプレッドレンズ付き器具を使ったりして対策します。
リビングのソファやダイニングチェアなど、複数の視点から光源がチラつかないかの確認も重要です。
不快な眩しさを取り除くと、空間の落ち着きが増し、間接照明本来の魅力を最大限に引き出せます。
幕板と天井の隙間(開口部)の大きさが光の均一さに影響する理由と最適な寸法の目安


開口寸法(隙間)は、間接光を遠くまで伸ばすために最低でも150mm以上は確保すべきです。
開口部寸法が小さいと天井の一部にのみ光が集中してしまい、部屋全体が柔らかく包まれるような効果が得られなくなります。
隙間が狭すぎると、清掃やランプ交換などのメンテナンスが困難になるため、実務上の配慮が不可欠です。
- 光源が隠れるため、眩しさを抑えたリラックス空間になる
- 天井が高く見え、実際の面積以上の広がりを感じさせることができる
- 建築と一体化したデザインにより、空間がスッキリと洗練される
幕板を適切に配置すると、単なる照明器具以上のインテリア価値を生み出します。天井面を明るくすれば、心理的な安心感にもつながる優れた設計手法です。
電源コードと電源アダプターを幕板内に隠す配線ルートの設計方法
LED照明には電源装置(トランス)が必要な場合があるため、幕板内や点検可能な隠蔽スペースにあらかじめ設置場所を確保しておきます。
メンテナンスのために、手が届き目視できるスリット幅(最小150mm程度)を確保することがプロの設計ルールです。
器具を連結して設置する場合は、連結部に影や隙間ができないよう、器具同士を突き合わせるかオーバーラップさせて光の連続性を保ちます。
| 項目 | 推奨寸法・仕様 |
|---|---|
| 天井からの距離 | 300mm以上 |
| 幕板の開口幅 | 150mm以上 |
| 仕上げ | マット白(ツヤ消し) |
| 電源装置 | 点検可能な幕板内に設置 |
まとめ|幕板間接照明を成功させるためのチェックリスト


幕板間接照明を成功させるには、光源を完璧に隠しつつ、光を美しく伸ばすための寸法設計を徹底しましょう。
- 光源が直接目に入らないカットオフラインが確保されているか
- 天井面や幕板内側がマット(ツヤ消し)な白系で仕上げられているか
- 光が十分に広がるよう、天井との距離と開口幅が確保されているか
- 故障に備え、手が入るメンテナンススペース(最小150mm)があるか
- 電源装置の設置場所と配線ルートが事前に計画されているか
以上のポイントを守ることで、失敗のない上質な間接照明を実現できます。リノベーション会社と打ち合わせる際は、ぜひ今回紹介した寸法を参考にしてみてください。








