MENU

間接照明の費用はいくら?器具・電気工事・造作の内訳と高くなる条件を解説

間接照明 費用

間接照明を取り入れたいと思っても、「いくらくらいかかるのか」「LEDの器具代以外に何の費用が必要なのか」がわかりにくいものです。

結論からいうと、間接照明の費用は「器具代」だけでは決まりません。

造作の間接照明では、照明器具に加えて、配線・スイッチなどの電気工事、幕板・折り上げ天井などの造作、クロスや塗装の復旧まで必要になることがあります。

そのため、「コーブ照明なら○万円」と種類だけで相場を決めるより、どの工事が必要なのかを分解して見積もるほうが実際の予算を判断しやすくなります。

この記事では、間接照明の費用内訳、現在のライン照明本体の価格例、工事方法による違い、費用が高くなりやすい条件、見積書で確認したい項目まで解説します。

目次

間接照明の費用は設置方法によって大きく変わる

間接照明と一口にいっても、コンセントへ挿して使うフロアライトと、天井を造作してLEDを隠すコーブ照明では必要な工事がまったく違います。

スクロールできます
方法主な費用工事規模
フロアライト・バーライト器具代工事不要の場合が多い
コンセント式LEDテープLED・電源・レール等比較的小規模
家具へ組み込む器具+家具加工+電源家具工事を伴う
コーブ照明器具+電気+天井造作+内装建築工事を伴う
コーニス照明器具+電気+壁・天井造作+内装建築工事を伴う

つまり、「間接照明そのものの価格」より「どこまで建物を工事するか」のほうが総額へ大きく影響するケースがあります。

同じ3mのライン照明でも、既存家具の上へ置くだけなのか、新たに折り上げ天井をつくるのかでは、器具以外に必要な工事が大きく変わります。

間接照明の費用は「器具・電気・造作・内装」の4つに分けて考える

造作間接照明の見積もりは、次の4つに分けると価格差の理由を理解しやすくなります。

間接照明の費用を構成する4項目
  • ①照明器具代:LEDライン照明、電源装置、調光器など
  • ②電気工事費:配線、結線、スイッチ、電源工事など
  • ③造作工事費:幕板、折り上げ天井、ふかし壁、家具など
  • ④内装・復旧費:石膏ボード、クロス、塗装など

① 照明器具・電源装置の費用

最初に必要になるのが照明器具の費用です。

造作間接照明では、LEDライン照明本体だけでなく、製品によっては電源装置・接続部材・調光器・コントローラー・拡散カバーなどが必要になります。

ライン照明は設置長さによって器具数が変わるため、3mと10mでは器具代も変わります。

また、同じ長さでも定格光束、配光、演色性、調光・調色、防湿・防水性能などによって製品価格は変わります。

「LEDだから安い」と考えず、器具本体+電源+制御部品まで含めた製品構成で比較してください。

② 配線・スイッチ・調光器などの電気工事費

造作間接照明では、電源を確保するための電気工事が必要になります。

電源配線、照明器具の接続、スイッチの追加・移設、調光器の設置、回路分け、電源装置の設置などです。

既存の配線を利用できる場合と、新しく壁・天井内へ配線する場合では工事量が変わります。

特に完成済みの住宅へ後付けする場合は、配線を通すために天井や壁を開口し、その復旧まで必要になることがあります。

同じ照明器具でも、内装工事中のリノベーションと完成済みの部屋への後付けでは総費用が変わりやすい理由のひとつです。

③ 幕板・折り上げ天井などの造作工事費

コーブ照明やコーニス照明では、光源を隠すための建築造作が必要です。

ポイント
  • 幕板をつくる
  • 天井を部分的に下げる
  • 折り上げ天井をつくる
  • 壁をふかして照明を納める
  • 造作家具へライン照明を組み込む

造作費は、単純な直線か、L字・コの字・曲線か、設置長さ、既存下地を利用できるかなどによって変わります。

専門書『照明デザイン究極ガイド』でも、ライン照明は幕板・底板で光源を隠す「カットオフライン」や、家具・建具への組み込み、低電圧器具では電源装置の置き場まで含めて納まりを考える例が示されています。

器具を隠し、光を遮らず、将来交換できる断面をつくる必要があるため、単純に「LEDを載せる棚をつくる費用」とは考えないほうがよいでしょう。

④ クロス・塗装などの内装・復旧費

既存住宅へ造作間接照明を追加する場合、見落としやすいのが内装復旧費です。

天井や壁へ造作を追加すると、石膏ボードを張り、継ぎ目やビス跡を処理し、クロスや塗装を仕上げ直す必要があります。

一部分だけ補修できるケースもありますが、色差や継ぎ目を避けるため、広い範囲を張り替え・塗り直すこともあります。

後付けリフォームでは「照明工事費」だけでなく、壊した壁・天井をどこまで復旧するかまで見積もることが重要です。

2026年時点のライン照明本体価格はどのくらい?メーカー希望小売価格の例

「器具だけならいくらなのか」を把握するために、2026年9月時点で確認できるメーカー公式価格の例を見てみましょう。

以下はあくまで特定製品のメーカー希望小売価格の例であり、間接照明工事全体の相場ではありません。実売価格、設置工事費、造作、配線、内装復旧は別です。

スクロールできます
メーカー・製品例長さ希望小売価格備考
オーデリック LINE スタンダードタイプ1,500mm21,500円(税抜)非調光タイプの例
オーデリック CONNECTED LIGHTING600mm33,500円(税抜)調光・調色、コントローラー別売の例
オーデリック CONNECTED LIGHTING1,500mm44,000円(税抜)調光・調色、コントローラー別売の例
Panasonic シームレス建築化照明器具600mm37,300円(税抜)定格出力型の例
Panasonic シームレス建築化照明器具1,200mm52,500円(税抜)定格出力型の例

同じ「ライン照明」でも、長さ・光量・調光調色・制御方式・製品シリーズによって本体価格は異なります。

器具価格の例が2万円台でも、造作間接照明の総額が2万円台で完成するとは限りません。

器具代を確認したら、必ず電源装置・スイッチ・配線・造作・仕上げまで含めて総額を確認してください。

間接照明の費用が高くなりやすい8つの条件

間接照明は「高い器具を選んだから高くなる」とは限りません。建築工事や制御方法が増えると、器具代以外の費用が大きくなります。

費用が上がりやすい条件
  1. 照明を長い距離にわたって設置する
  2. L字・コの字・曲線など造作が複雑
  3. 完成済みの壁・天井を開口して配線する
  4. 調光・調色・スマート制御を追加する
  5. 高演色・高出力など上位仕様の器具を使う
  6. 複数の照明を別回路にする
  7. 木・タイル・塗装など反射面の仕上げにも費用をかける
  8. 器具・電源装置を交換するための点検スペースをつくる

特にリノベーションでは、照明器具より造作・内装復旧・電気工事の比率が大きくなるケースがあります。

コーブ照明・コーニス照明は種類だけで費用を比べない

「コーブ照明はいくら」「コーニス照明はいくら」と種類別の相場を知りたくなりますが、同じ種類でも工事条件は大きく異なります。

条件費用への影響
設置長さ長くなるほど器具・材料・施工量が増える
形状直線よりL字・コの字・曲線のほうが加工が増えやすい
既存天井・壁既存造作を利用できるか、新たに造作するかで変わる
配線電源位置、壁・天井の開口範囲で変わる
仕上げクロス、塗装、木、石などによって施工量が変わる
制御調光・調色・シーン制御を加えると機器が増える

「コーブかコーニスか」だけでなく、同じ完成状態をつくるために必要な工事をそろえて見積もることが重要です。

間接照明はリノベーションと同時に工事すると工程をまとめやすい

間接照明を採用する予定があるなら、内装リノベーションと同時に計画するほうが工事をまとめやすくなります。

たとえば天井クロスを張り替える予定があるなら、そのタイミングで配線や造作も行えば、間接照明のためだけに再度天井を開口して復旧する工程を減らせる可能性があります。

一方、完成済みの部屋へ後からコーブ照明をつくる場合は、養生、天井・壁の開口、配線、造作、クロス・塗装の復旧などが新たに必要になることがあります。

「後付けは必ず○倍」と固定倍率で考えず、間接照明のためだけに追加される工程がどれだけあるかを見るのがポイントです。

間接照明の費用を抑えるなら「建築工事を増やさない」方法を考える

間接照明の費用を抑えたい場合は、器具単価を下げるだけでなく、造作・内装工事そのものを減らせないか検討します。

フロアライトやバーライトで造作を減らす

コンセント式のフロアライトやバーライトなら、壁・天井をつくり直さずに間接光を追加できます。

位置を変更できるため、どの壁を照らすと好みの見え方になるか試したい場合にも向いています。

既存の家具・カーテンボックスを利用する

既存の家具や建築形状に、器具を隠して光を反射させられる場所がある場合は、新しい造作を減らせる可能性があります。

ただし、器具を置けるからといって適切な間接照明になるとは限りません。

発光部が見えないか、反射面へ光が届くか、メーカーが指定する設置条件を満たすか、器具や電源装置を交換できるかまで確認します。

リノベーションの内装工事と同時に施工する

もともと天井や壁を解体・張り替える予定なら、その工程へ間接照明工事を組み込むことで、後付けより工事を重複させにくくなります。

費用を抑えるなら「安いLEDを探す」より、「間接照明のためだけに発生する工事を減らす」視点が重要です。

DIYはコンセント式を基本にし、固定配線は資格が必要な作業を避ける

コンセントへ接続するLEDテープやバーライトであれば、製品の取扱説明書に従ってDIYで設置できるものもあります。

一方、住宅の一般用電気工作物等に関する配線・接続などの電気工事には、原則として第一種または第二種電気工事士の資格が必要です。差込み接続器へコードを接続するなど、法令上「軽微な工事」とされる例外もあります。

そのため、「照明をDIYできるか」ではなく、「今回やる作業が資格を必要とする電気工事に該当するか」で判断してください。

DIYで見落としやすい費用・問題
  • ACアダプターやコントローラーを隠す方法
  • コード・延長ケーブルの処理
  • LEDの粒を隠すカバーやレール
  • 固定・脱落防止
  • 器具交換時に同等品を入手できるか

DIYは初期費用を抑えやすい一方、造作間接照明とは仕上がり・配線・メンテナンス方法が異なります。費用だけでなく、完成時の見え方まで比較しましょう。

間接照明の見積書では「照明器具代」以外を確認する

施工会社から見積もりを取るときは、「間接照明一式 ○万円」という総額だけで判断しないことが重要です。

同じ完成状態にするために、どこまでの工事が見積もりへ含まれているか確認しましょう。

見積書で確認したい項目
  • 照明器具のメーカー・品番・長さ
  • 電源装置・接続部材が含まれているか
  • 調光器・スイッチ・コントローラーが含まれているか
  • 配線工事の範囲
  • 幕板・折り上げ天井などの造作範囲
  • 石膏ボード・下地工事
  • クロス・塗装などの仕上げ復旧
  • 器具・電源装置の点検・交換方法

相見積もりを比較するときも、A社は器具代のみ、B社は造作・内装まで含むという状態では金額を比較できません。

「間接照明一式」の金額ではなく、同じ完成状態にするために必要な工事をそろえて比較してください。

予算オーバーでも削らないほうがよい部分がある

予算オーバーすると、見えない部分から費用を削りたくなります。

しかし、次の部分を安易に削ると、完成後の使い勝手や将来の修理費につながることがあります。

スクロールできます
削る前に確認したい部分削ることで起こり得ること
光源を隠す納まりLEDが直接見えてまぶしくなる
器具・電源装置の交換スペース交換時に天井・壁の解体が必要になる
必要な配線・回路分け生活シーンごとの点灯がしにくくなる
必要な調光機能完成後に明るさを調整しにくい
反射面の下地処理不陸・継ぎ目が光で強調される

初期費用だけでなく、「故障したときにどう交換するか」「暮らし始めてから調整できるか」まで含めて費用を考えることが大切です。

施工会社へ聞いておきたい7つの質問

見積書の金額だけでは、どの工事まで含んでいるか判断できないことがあります。

契約前に、次の質問へ具体的に答えてもらえるか確認しましょう。

そのまま使える質問リスト
  1. この金額には器具・電源装置・スイッチまで含まれていますか?
  2. 幕板や天井造作はどこまで含まれていますか?
  3. クロスや塗装の復旧費まで入っていますか?
  4. 調光・回路分けを追加すると何が変わりますか?
  5. 解体後に追加費用が発生するとしたら、どんなケースですか?
  6. 器具や電源装置が故障したら、どこから交換しますか?
  7. 間接照明を減額するなら、どの工事を変えるのが現実的ですか?

「一式だから分からない」で終わらず、器具・電気・造作・内装のどこに費用がかかっているか説明してもらうと、減額案も検討しやすくなります。

間接照明の費用についてよくある質問

間接照明はいくらくらいかかりますか?

工事不要のフロアライトから、天井・壁を造作するコーブ・コーニス照明まで幅が大きいため、一律の金額では示せません。

造作タイプでは、器具代だけでなく電気工事・造作・内装復旧まで含めて見積もってください。

ライン照明の器具代はいくらくらいですか?

製品によって差があります。2026年9月確認時点のメーカー希望小売価格では、1m前後の建築化照明器具に2万円台〜5万円台の製品例があります。

ただし、これは器具本体の価格例です。実売価格や電源・調光器、配線、造作、内装工事は別に確認してください。

コーブ照明とコーニス照明はどちらが高いですか?

種類だけでは判断できません。

設置長さ、天井・壁の状態、造作形状、配線、仕上げ、調光の有無などによって費用は変わります。同じ条件をそろえて見積もりを比較してください。

リフォームで間接照明を後付けすると高くなりますか?

完成済みの天井・壁を開口して配線し、造作後にクロスや塗装を復旧する必要がある場合は、内装工事と同時に施工するより工程が増えることがあります。

ただし、フロアライトや家具裏のコンセント式照明なら大がかりな工事をせず後付けできます。

LEDテープなら安く間接照明を作れますか?

コンセント式のLEDテープを家具裏などへ設置する方法なら、造作間接照明より初期費用を抑えやすくなります。

ただし、電源・コード・LEDの粒・固定方法・交換方法まで考える必要があります。

間接照明の電気代も高くなりますか?

電気代は器具の消費電力、設置本数、点灯時間、調光の使い方などで変わります。

工事費とは分けて、採用する器具の定格消費電力と実際の点灯時間から確認してください。

間接照明はDIYと業者施工のどちらが安いですか?

初期費用だけなら、コンセント式の照明をDIYで設置するほうが安くなりやすいです。

ただし、造作のコーブ・コーニス照明とは仕上がりや配線方法が異なります。資格が必要な電気工事はDIYせず、電気工事業者へ依頼してください。

まとめ|間接照明の費用は器具代ではなく工事全体で比較する

間接照明の費用は、照明器具だけでは決まりません。

見積もりで最後に確認すること
  • 照明器具・電源装置
  • 配線・スイッチなどの電気工事
  • 幕板・折り上げ天井などの造作
  • クロス・塗装などの内装復旧
  • 調光・調色・回路分け
  • 将来の交換・メンテナンス方法

「コーブ照明だから○万円」と相場だけで判断するのではなく、同じ完成状態をつくるためにどこまで工事するのかを比較することが重要です。

リノベーションの予定がある場合は、天井・壁・電気工事と同時に間接照明を計画すると、後から造作を追加するより工程をまとめやすくなります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

リノベの教科書編集部のアバター リノベの教科書編集部 メディア責任者

「毎日帰りたくなる、ホテルのような家を。」
私たちは、間接照明にこだわったリノベーションを専門とする会社です。自社でもホテルライクなリノベーションを実際に経験し、照明計画が空間の質をどれほど左右するかを肌で知っています。天井・壁・建具への光の落とし方、光源の色温度と素材の組み合わせ——細部へのこだわりが、非日常を感じさせる上質な空間をつくります。
このメディアでは、間接照明を活かしたリノベーションの実例・ノウハウ・最新トレンドを、実務の現場から発信しています。「照明が変わると、暮らしが変わる」。その確信をもって、ホテルライクな住空間の可能性を追い続けるチームです。

目次