間接照明のリノベーションを検討している方の中には、おしゃれな空間作りと並行して「毎月の電気代がどれくらい増えるのか」について気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、間接照明の費用相場・施工事例・メリット・デメリットを徹底解説します。
間接照明の電気代はどのくらいかかる?具体的な数字と計算方法
間接照明の電気代は、使用する光源がLEDかそれ以外かで劇的に変わります。現在の主流であるLEDであれば、1ヶ月あたりのコストは非常に安価です。
器具ごとの消費電力と、一人暮らしで運用した場合のリアルなシミュレーションを確認していきましょう。
タイプ別(テープライト・フロアランプ・ブラケット)の消費電力と月額目安

間接照明の電気代は光源の種類に左右されますが、LEDタイプなら1器具あたり月額数十円から数百円程度と安価です。
電気代は「消費電力(W)×点灯時間×台数×電気料金単価」で決まります。例えば、54Wの白熱電球を7.5WのLEDに交換して1日6時間点灯した場合、1ヶ月の電気代は約34円(単価27円/kWh換算)で済みます。
| 器具タイプ | 消費電力(目安) | 1ヶ月の電気代(1日6h) |
|---|---|---|
| LEDテープライト(1m) | 約5W〜10W | 約24円〜48円 |
| LEDフロアスタンド | 約7W〜12W | 約34円〜58円 |
| LEDブラケットライト | 約5W〜8W | 約24円〜39円 |
テープライトなどの建築化照明は、設置する長さや連結数によって消費電力が変動します。設計時にはカタログ記載の定格消費電力を確認し、トータルのW数を把握することが重要です。
LEDは白熱灯に比べ約6〜9倍の発光効率を持ち、少ない電力で必要な明るさを得られます。リノベーションで多灯分散を実現する際は、発光効率の高いLED製品を選ぶことがランニングコストを抑える鍵です。
一人暮らし・ワンルームで間接照明のみ運用した場合のリアルな電気代

メインのシーリングライトを消して数台のLED間接照明のみで運用すると、シーリングライト1灯の時より電気代を安く抑えられる可能性があります。
一般的な30W〜70Wのシーリングライトを消し、必要な場所だけを照らす「多灯分散」方式に切り替えることで、無駄な空間への照射をカットできるためです。
部屋全体を照らす34WのLEDシーリングライトを消し、10Wのフロアスタンド2台と5Wのデスクライトを使えば合計25Wとなり、約26%の節電になります。暗さが不安な場合は、壁面を照らして「明るさ感」を出すことで、低消費電力でも視覚的な明るさを維持することが可能です。
リノベ編集部人の明るさの感覚は床面よりも壁面の明るさに強く影響されます。壁を照らす間接照明を効率的に配置すれば、物理的な照度を落としても、空間全体を明るく感じさせることができるでしょう。
電気代を大きく左右する3つの要素


電気代の総額を決定付けるのは、単なる器具の性能だけではありません。日々の生活習慣や、照明が持つ機能をどう使いこなすかがポイントとなります。
消費電力(W数)と1日あたりの点灯時間が月額に与える影響の計算式
電気代を制御するには、照明器具のW数だけでなく、生活スタイルに合わせた点灯時間の管理が不可欠です。
算出式は「消費電力(W)÷1000×点灯時間(h)×電気料金単価」です。点灯時間に比例してコストは増えるため、1台のW数が小さくても点灯時間が長ければコストは蓄積されます。
例えば30Wの器具を8時間点灯させると1日の消費電力は0.24kWhとなり、単価30円なら1日7.2円、1ヶ月で約216円です。これが複数台になれば、無視できない金額に膨らみます。



「暗い間接照明ならつけっぱなしでも大丈夫」と考えがちですが、多灯分散で台数が増えると総消費電力量がシーリングライトを上回ることもあります。電気代はあくまで「総消費電力量(Wh)」に依存することを忘れないでください。
LEDと蛍光灯の電気代比較
LEDは蛍光灯と比較して約50%の節電が可能であり、間接照明を多用する空間ではLED化が最も効果的な対策です。
寿命についてもLED(約40,000時間)は蛍光灯(約6,000〜12,000時間)より数倍長く、交換費用を含めたトータルコストで圧倒的に有利です。
Hf蛍光灯(32W)3灯を、同等の明るさを持つ直管形LED(15.8W)に置き換えた場合、電気代は約半分に削減されます。さらにLEDはオンオフの点滅に強く、頻繁に切り替えても寿命に影響しないため、こまめな消灯運用にピッタリです。
調光機能を使いこなして電気代を最大30%削減する方法


調光スイッチを活用して明るさを100%から落とすことで、消費電力を直接的に削減できます。
明るさを80%に設定するだけで電力は約10〜20%削減され、50%まで絞れば大幅な節電効果が得られます。特に夜間のリラックスタイムには、光を絞った環境を作ることが健康面でもおすすめです。
白熱灯の場合、50%に調光すると消費電力は約40%節約されるだけでなく、ランプの寿命が約20倍に延びるというメリットもあります。LEDでも、調光器対応モデルを選べば同様の節電が可能です。



夜間に低照度・低色温度の環境を作ることは、安眠を促すメラトニンの分泌を妨げない健康的な設計手法です。節電しながら睡眠の質を高められる、一石二鳥のテクニックといえます。
プロが実践する電気代を抑えながら上質な空間を作るテクニック


リノベーションの設計段階から「制御」の視点を取り入れることで、無意識のうちに電気代をカットできる住まいが完成します。
タイマー・人感センサーで「つけっぱなし」をゼロにする設計術


人感センサーやタイマーを組み込むことで、物理的な消し忘れを防止し、無駄な電気代を確実にカットします。
玄関や廊下など滞在時間の短い場所には人感センサーを、リビングの間接照明には自動消灯タイマーを導入するのが効果的です。これにより「つい一晩中点けてしまった」という失敗をゼロにできます。
また、コンセント式のタイマーをスタンド照明に使用すれば、設定した時刻に自動でON/OFFを切り替えることが可能です。規則正しい生活リズムを整えながら、深夜の無駄な点灯を防ぐことができます。
このように設計段階でセンサーを「信号入力系」として定義し、照明負荷を効率的に管理することで、環境負荷の低いスマートライティングが実現します。消し忘れのストレスから解放されるメリットも大きいです。
必要な場所だけを照らす「ゾーニング点灯」で照度を落とさず節電する方法


空間をエリアごとに分け、必要な場所のみを照らす「ゾーニング(多灯分散)」手法が、最も効率的な照明設計です。
部屋全体を均一に明るくするのではなく、壁面を照らす間接照明で「明るさ感」を演出しつつ、手元はスタンドライトで補います。これにより、全体の合計ワット数を低く抑えることが可能です。
テレビを見る際は画面背後の壁面のみを照らすバックライトを使用すれば、目の疲れを軽減しつつ、主照明を消して消費電力を最小限に留められます。



視線が向かうフォーカルポイント(注視点)のみを強調して照らすことで、心理的な満足度を損なうことなく、物理的な灯数を減らせるでしょう。これは上質なホテルライクな空間作りの基本でもあります。
スマートプラグ活用による使用状況の見える化と電気代削減の習慣化
スマートプラグやスマート照明の導入により、スマホ上で使用電力量を確認し、遠隔で消灯管理を行うことが可能です。
専用アプリを通じて照明ごとの使用状況が「見える化」されるため、どの照明が電気代を食っているかが一目で分かります。このデータの把握が、家族全員の節電意識の向上と習慣化に繋がります。
また、外出先から消し忘れた間接照明の電源をOFFにしたり、時間帯に応じた「節電シーン」を一括で呼び出したりもできます。スマートスピーカーと連動させれば、声だけでこまめな消灯も容易です。
- 外出先からの遠隔操作で消し忘れを完全に防止できる
- 曜日や時間帯に合わせた自動スケジュール設定が可能
- 待機電力が発生するため、極端に数の多い設置には注意が必要
- Wi-Fi環境の安定性が操作感に直結する
スマートプラグを活用した見える化は、単なる節電以上の利便性を提供します。リノベーションを機に、家全体の照明をアプリ一つで管理できる環境を整えるのがおすすめです。
まとめ|間接照明の電気代を把握して賢くコスト管理を


間接照明の電気代は、最新のLED器具と調光・センサーなどの制御技術を組み合わせることで、月額数百円レベルの極めて低いコストに抑えられます。
電気代という「コスト」だけでなく、照明が人の心理や睡眠に与えるプラスの影響を考えれば、間接照明の導入は非常に投資価値の高いリノベーションといえます。
単に暗い部屋で節電するのではなく、多灯分散や調光を駆使して「必要な場所に、必要なだけの光」を配置し、豊かな住環境と賢いコスト管理を両立させましょう。








