間接照明をリモコン化する方法は、大きく「赤外線リモコン」「Bluetoothなどの無線操作」「Wi-Fi・ハブなどを使ったインターネット連携」に分けられます。
ただし、「Wi-Fi対応なら何でも外出先から操作できる」「Bluetoothなら必ずインターネット不要」と単純には分けられません。実際の操作範囲や必要なハブ、専用アプリ、物理リモコンの有無は製品ごとに異なります。
選ぶときは通信方式の名前より、「家のどこから操作したいか」「スマホなしでも使いたいか」「壁スイッチをどう残すか」を先に決めると失敗しにくくなります。
この記事では、赤外線・Bluetooth・Wi-Fi系の違い、既存の間接照明を後付けでリモコン化する方法、調光・調色・シーン設定、壁スイッチやネット障害時の注意点まで解説します。
間接照明の操作方法は赤外線・Bluetooth・Wi-Fi系で使い勝手が違う

「リモコン付き間接照明」と呼ばれる製品でも、リモコンから器具へ信号を送る仕組みは同じではありません。
大きく分けると、赤外線リモコン、Bluetoothなどを使う専用無線システム、ルーターや専用ハブ・クラウドなどと連携するスマート照明があります。
| 方式 | 特徴 | 向いている使い方 | 確認したいこと |
|---|---|---|---|
| 赤外線リモコン | 専用リモコンから受光部へ信号を送る | 1台~少数の照明を簡単に操作したい | 受光部へ信号が届くか、間接照明の幕板などで遮られないか |
| Bluetooth・専用無線 | 対応器具とリモコン・スマホなどを無線接続する | 室内の複数灯をまとめて操作したい | 操作範囲、対応台数、専用リモコン、アプリ、ハブの要否 |
| Wi-Fi・ハブ・インターネット連携 | アプリやスマートホームと連携できる製品がある | 外出先操作、自動化、複数部屋の管理 | ルーター・ハブの要否、外出先操作の条件、サービス停止時の操作方法 |
特に注意したいのが、「Wi-Fi照明」という呼び方だけでは実際の通信経路が分からないことです。
照明がルーターへ直接接続する製品もあれば、照明自体は別の無線方式で専用ハブと通信し、ハブを経由してインターネットへ接続するシステムもあります。
外出先から操作したい場合は、「Wi-Fi対応」という表示だけで判断せず、外出先操作にハブやアカウント登録が必要かまで確認してください。
赤外線リモコンは間接照明の受光部を隠しすぎない
赤外線式では、器具全体が見えている必要はありませんが、リモコンの信号が受光部まで届く必要があります。
コーブ照明や棚下照明のように器具を幕板の奥へ隠す場合は、コントローラーや受光部まで完全に囲ってしまうと操作しにくくなる可能性があります。
採用する製品の取扱説明書を確認し、施工前にリモコンを使う位置から正常に反応するかテストしておきましょう。
既存の間接照明をリモコン化する方法は器具の電源方式で決める

すでに設置している間接照明を後付けでリモコン化できるかは、現在の器具と電源方式によって決まります。
| 現在の照明 | 後付け方法の候補 | 注意点 |
|---|---|---|
| 電球交換式の照明 | 対応するスマート電球・リモコン電球へ交換 | 口金・寸法・器具・既存調光器との適合を確認 |
| コンセント式のフロア・テーブルライト | スマートプラグ・リモコンコンセント | 電源を復帰したとき照明が自動で点灯できる構造か確認 |
| LEDテープ・低電圧ライン照明 | 対応するリモコンコントローラーへ変更 | LEDの電圧・電源容量・コントローラーの適合が必要 |
| 住宅配線へ直結した造作照明 | 対応する調光・無線制御システムへ変更 | 器具・電源・スイッチまで含めて確認。電気工事が必要になる場合がある |
スマート電球への交換だけでリモコン化できる場合がある
フロアランプやテーブルランプなど、一般的な交換式電球を使っている器具なら、対応するスマート電球へ交換する方法があります。
ただし、口金が合えば必ず使えるわけではありません。器具内部へ電球が収まるか、密閉形器具への対応、既存の壁調光器との適合などを確認してください。
電球そのものの選び方は、間接照明に使う電球の選び方でも詳しく解説しています。

スマートプラグはON・OFFだけなら後付けしやすい
コンセント式の照明なら、スマートプラグやリモコンコンセントを間に入れて電源をON・OFFする方法もあります。
ただし、スマートプラグが行うのは基本的に「電源を供給する・切る」という操作です。
普通の照明をスマートプラグにつないだだけで、調光・調色機能まで追加されるわけではありません。
また、照明本体がタッチスイッチや電子スイッチの場合、電源を一度切ると、復帰後に自動で点灯状態へ戻らない製品もあります。
スマートプラグを買う前に、コンセントを抜いて差し直したとき、その照明が点灯状態へ復帰するか試すと判断しやすくなります。
LEDテープはコントローラーだけを適当に交換しない
LEDテープでは、LEDと電源の間にリモコン対応コントローラーを設ける製品があります。
この場合、LEDの定格電圧、消費電力、電源装置、コントローラーが適合している必要があります。
「端子がつながるから使える」と判断して、異なる電圧・容量の電源やコントローラーを組み合わせないでください。
LEDテープの構成については、LED・テープライトを使った間接照明も参考にしてください。

調光・調色・タイマーは機能数ではなく実際に使うシーンから選ぶ

リモコン付き照明は多機能なほどよいわけではありません。
間接照明では、普段どのような操作をするかを決めてから必要な機能を絞ります。
| 使いたいシーン | 候補となる機能 |
|---|---|
| ソファからON・OFFしたい | 物理リモコン |
| 夜だけ少し暗くしたい | 調光 |
| 作業時とくつろぎ時で光色を変えたい | 調色 |
| 複数灯を毎回同じ状態にしたい | グループ・シーン記憶 |
| 決まった時刻に点灯・消灯したい | タイマー・オートメーション |
| 外出先から消し忘れを確認したい | 対応する遠隔操作機能 |
毎日使うのがON・OFFと調光だけなら、スマートフォンを毎回開くより、専用リモコンや壁面のワイヤレススイッチの方が使いやすい場合もあります。
調光・調色そのものについては、調光・調色照明の選び方で詳しく解説しています。

壁スイッチを切るとリモコン操作できなくなる製品がある
スマート電球や無線制御照明を導入するときは、既存の壁スイッチとの関係を必ず確認します。
一般的な壁スイッチで照明への電源そのものを遮断する構成では、スイッチをOFFにすると照明側へ電気が届かないため、アプリや無線リモコンから操作できなくなります。
そのため、「スマート照明なのに家族が壁スイッチをOFFにして操作できない」ということが起こります。
一方、照明メーカーによっては、無線制御システム専用の壁スイッチを用意し、壁面から操作しながらリモコン・スマホとの連携を維持できる製品もあります。
「壁スイッチを残すか・なくすか」ではなく、「そのスイッチが電源を切るスイッチなのか、照明システムへ操作命令を送るスイッチなのか」を確認することが重要です。
壁スイッチの種類については、照明スイッチの種類と選び方も参考にしてください。

停電後・壁スイッチ復帰後にどの状態で点灯するかも確認する
照明は、電源が一度切れてから復帰したときの動作も製品によって異なります。
以前の明るさへ戻る製品、初期状態へ戻る製品、消灯状態を維持する製品などがあるため、寝室や複数灯をまとめて使う場合は取扱説明書で確認してください。
ネットやアプリが使えないときでも操作できる方法を1つ残す

スマート照明は、普段の便利さだけでなく「ネット・スマホ・アプリのどれかが使えないときにどう操作するか」まで確認して選びます。
製品によっては、インターネットへ接続できなくてもBluetoothや専用無線リモコンなどで室内操作できるものがあります。一方、外出先操作・音声連携・クラウド経由の自動化などは利用できなくなる場合があります。
- インターネットが切れても室内から操作できるか
- スマホがなくても専用リモコン・スイッチで使えるか
- アプリやアカウントへログインできない場合の操作方法
- 停電・電源復帰後の照明状態
- 機器のリセット・再登録方法
「スマートフォンがあれば操作できるから物理操作は不要」と最初から決めない方が安全です。
子ども、来客、スマートフォンを持っていない家族も含め、誰が普段その部屋を使うかまで考えて操作方法を決めましょう。
複数の間接照明はグループ化・シーン設定で操作回数を減らす
間接照明を複数設置する場合は、一台ずつ操作するのではなく、普段一緒に使う照明をまとめて操作できるか確認します。
対応する照明システムでは、複数の照明を「部屋」「ゾーン」「グループ」などにまとめたり、明るさや光色の組み合わせをシーンとして保存したりできます。
たとえばリビングなら、
- 食事:ダイニング+キッチン+壁面照明
- くつろぎ:壁面間接照明+フロアライト
- 映画:テレビ背面+低い位置の照明
- 掃除:全般照明を含めて明るくする
といった操作をまとめられます。
ただし、アプリ上の「グループ」と住宅電気設備の「回路」は別物です。
アプリのグループは設定後に変更できる場合がありますが、壁内の電気配線や回路分けは完成後に簡単に変更できないことがあります。
リノベーションでは、「どの照明を同じ回路にするか」と「普段どの照明を同じボタンで操作したいか」を分けて考えるのがポイントです。
間接照明全体の配線計画については、間接照明の選び方でも解説しています。

人感センサーはリモコンとは別の「自動制御」として考える
人感センサーは人の動きを検知して自動点灯する仕組みであり、「リモコン付き間接照明」とは別のテーマです。
玄関・廊下・足元照明などでは人感センサーが便利な場合がありますが、検知範囲や設置場所は採用するセンサーによって異なります。
人感センサーについては、間接照明と人感センサーの選び方で詳しく確認してください。

赤外線リモコンとスマート照明は「誰が毎日使うか」で選ぶ
高機能なスマート照明が、すべての家庭にとって使いやすいとは限りません。
| こんな場合 | 向いている方式 |
|---|---|
| 1~2灯をベッドやソファから操作したい | 物理リモコン型がシンプル |
| スマホを使わず家族全員が操作したい | 専用リモコン・ワイヤレススイッチ併用 |
| 複数の間接照明をまとめたい | グループ・シーン対応の無線照明 |
| 時間帯で自動操作したい | アプリ・オートメーション対応システム |
| 外出先から操作したい | 遠隔操作に正式対応したスマート照明 |
迷ったら「スマホがない状態でも家族全員がON・OFFできるか」を一つの判断基準にすると、日常の操作が複雑になりにくくなります。
スマートホーム連携や音声操作などをさらに詳しく知りたい場合は、間接照明をスマート化する方法をご覧ください。

まとめ|間接照明のリモコン化は通信方式より「普段と故障時の操作方法」で選ぶ
間接照明をリモコン化するときは、赤外線・Bluetooth・Wi-Fiという名称だけで選ばず、実際にどこから何を操作できるかを確認しましょう。
既存照明でも、スマート電球、スマートプラグ、LEDコントローラーなどで後付けできる場合があります。一方、住宅配線へ直結された造作照明では、器具・電源・スイッチまで含めた検討が必要です。
また、壁スイッチを切ったとき、ネットが切れたとき、スマートフォンが使えないときの操作方法も購入前に確認します。
毎日の操作が簡単で、トラブル時にも別の方法で点灯・消灯できる仕組みにしておくことが、リモコン付き間接照明を使いやすくするポイントです。
よくある質問
- 今ある間接照明を後付けでリモコン化できますか?
-
可能な場合があります。電球交換式ならスマート電球、コンセント式ならスマートプラグ、LEDテープなら対応するコントローラーなどが候補です。住宅配線へ直結された照明は、器具・電源・スイッチの適合確認や電気工事が必要になる場合があります。
- スマートプラグを付ければ間接照明を調光できますか?
-
通常のON・OFF型スマートプラグを付けただけでは、照明そのものに調光機能は追加されません。明るさを変えたい場合は、照明・LED・コントローラー側が調光に対応している必要があります。
- Wi-Fiが切れたら照明を操作できなくなりますか?
-
製品によって異なります。インターネットがなくてもBluetoothや専用リモコンで室内操作できる製品もありますが、外出先操作やクラウド経由の音声・自動化機能などが使えなくなる場合があります。購入前に「インターネット障害時の操作方法」を確認してください。
